伊豆修善寺における曹洞宗日輪寺の歴史は長く、現在は橋本昇祐が21世の住職を務めています。江戸時代末期に現在の場所に移転した経緯があり、その後に龍池山の山号が名付けられました。「日向」という地名が示す通り、やわらかな陽が当たる地域のシンボルとして長い歴史を誇ります。
誰もが気軽に訪れる安息の地、日輪寺はそんなお寺であるための努力を続けてまいりました。子供たちには遊び場を提供し、地域の集いに住職自ら率先して参加しています。誰でも受け入れる、という仏教本来の精神を実現できるよう心掛けています。
昭和24年に建てられた現在の本堂。終戦から程なくして建造が開始されましたが、地域の協力もあって無事に竣工しました。
受け入れ人数70人程の本堂。
法事の会場でもありますが、人々の集いの場としても用いられています。
本堂に本尊として祀られる聖観世音菩薩像。
焼失した本堂を再建する際、中伊豆の最勝院から寄贈されました。
本尊の傍らに祀られる薬師如来像。
近代における廃仏毀釈の折に、仏像の破壊を恐れた米山寺から譲り受けました。
来客があった際に用いる客殿。
掛け軸の「日々是好日」の書は、先々代の住職が筆を執った作品です。
曹洞宗大本山・永平寺にて修行を積む。
帰郷の後には工場員や鳶職人として仕事に従事し、また東日本大震災での災害ボランティアに励むなど、僧侶として異色の経歴を持つ。
地域の人々と気さくに触れ合いながら、既存の概念に囚われない新しい取り組みに挑戦し、自身の「現状に満足せずに進む」という理念を行動で示し続けている。